2024年の大傑作、「ロボット・ドリームズ」
そろそろ公開から時間も経ち、まだ観ていない人がいたら絶対にみてほしいので
記事にします。
以下ネタバレをがっつり含みます。
孤独
都会で一人暮らしをする犬。あえて性別は明かされていないけれど、かなり自分に重ねてしまう。窓から見えるカップルをうらやましく思い、自分のためだけの食事をがんばって作るほどの気持ちにもなれず、でも部屋にはサブカルなポスターや小物がいっぱい。
自分を見ているようで辛い。
友達は欲しいけど、あまりいない。友達ができても、去っていく人もあり、さらに孤独が深まるような気持ちにすらなる。
テレビを消すと、さみしい自分が静かにうつっていた真っ黒な画面に、ロボットが家に来てからは2人でうつるようになる。それが嬉しい。
孤独と付き合っていくのは、あまりにもしんどい。
時間軸
①ロボットがそばにいる時間
②6月を待つ時間
③再会
この映画は4回みたが、毎回②は少し退屈。それは意図的なものだと思う。
誰かを待っている時間、孤独に耐えている時間は早いようでとっても長い。
それがとってもみにしみてわかるので、さらに辛い。
Make you dance
劇中で2回でてくるSeptemberでのダンス。ボリュームがあがっていくその瞬間。
最も幸せな瞬間であり、別れの決意のとき。
人生はタイミングのかみあわせで、今回2人は一緒にいつづけることはできなかった。
犬はずっと孤独で、誰かといる幸せを知り、またそれを求めていた。
ロボットは自分を文字通り生き返らせてくれたラスカルに恩も情もあり、もう一緒に人生を始めていた。
二人の人生はこれから別々になるとしても、ロボットがSeptemberを流せば犬は踊り、二人の人生はその瞬間だけは確実に再び重なっていた。